ユーコン川をカヌーで下る② ユーコン川ってどんなところ?野田さんに聞いた。

要約

  • クマ対策は基本を押さえれば大丈夫
  • ホワイトホースからドーソンまでの2週間が基本のコース
  • 野田さんの著書と水曜どうでしょうのDVDはとても役に立つ
文字と現実を近づける

ユーコン川へ行こう。

そう思ったはいいが、実際のユーコンはどんな雰囲気なのか、僕は掴みきれずにいた。

野田さんの本は大体読んでいた。しかし、疑問はたくさんあった。

  • 川の水量や流れの強さはどれくらいか。瀬はあるのか。
  • キャンプ地はどんな場所なのか。河原?森?
  • 実際にクマは危険なのか。

疑問は直接聞くに越したことはないので、3月中旬、野田さん宅を訪れて話を聞いた。晴れた週末でお茶をしながら話をするには良い日だった。


出典:ユーコン準州観光局公式サイト

一番の不安要素「クマ」

まずは何よりも心配なクマについて。
野田さんと助手のみどりさんによると

  • 最も一般的なルートであるホワイトホースからドーソンに至る区間ではクロクマが多い。
  • 上流部ほどその傾向が強い。
  • グリズリー(みどりさんの言い方では「グリ」)は大型でクロクマより凶暴だという。

しかし野田さんは、基本的な対策を守っていれば大丈夫という。
基本的なクマ対策とは具体的に

・テントの中に食料を入れない
・食料はテントから離れた場所に置く

野田さんは今まで多くの旅で銃を携行していたが、テロ以降、外国人は銃を手に入れられなくなったという。しかし「でもクマは臆病だから心配する必要はない」と野田さんは話す。

「クロクマは犬より臆病だ」(野田さん)

「前に一緒に行ってた人がトイレ中に出会ったらしいけど、スコップで顔を叩いたら逃げたみたい」(みどりさん)

最後に野田さんは「大丈夫だ」と言ってくれて、僕は随分と気が楽になった。

ユーコンを下る最も一般的なルート

その他にわかった主要な事柄は次の通り。

  • ユーコン準州の州都ホワイトホースからゴールドラッシュの街ドーソンまで下る約2週間のコースが最も人気。
  • 7月半ばからの1か月がハイシーズン。その頃には蚊も少なくなる。
  • ホワイトホースにはカヌーピープルという野田さんと親しいカヌーレンタルがあり、ドーソンでカヌーを回収してくれる。
  • 詳細な川地図はカヌーピープルで売っている。ホワイトホースには大型のホームセンターやアウトドアショップなどがあり何でも手に入る。

 

野田さんの新刊「ユーコン川を筏で下る」

訪問した際、野田さんは2014年にユーコン川を筏で下った際の旅行記の出版に向けて準備を進めていた。

本は1か月半後の5月、「ユーコン川を筏で下る」(小学館)と言うタイトルで発売された。本では川旅の行程が詳細に記録されていたので、準備だけでなくツーリング中にもガイドブックとして利用できた。

キャンプ地や町の情報も豊富でユーコンの歴史などの逸話も多く、これまでに20数回ユーコンを旅している野田さんにしか書けない内容だ。

唯一「ええ!」と思ったのはクマのこと。

「極北の川を行くときにクマ対策として銃を持っていくことに無関心な人がいる」(P66)
「佐藤(秀明さん)が言った。『僕の娘だったら絶対に一人ではユーコンにはやらないよ』」(P117)

野田さんはあれほど「大丈夫だ」といっていたのに脅し文句がオンパレードである。野田さん、聞いてないです!

映像資料なら「水曜どうでしょう」

ちなみに日本で最も優れたユーコンの映像資料は「水曜どうでしょう ユーコン川160キロ〜地獄の6日間〜」だ。わかりやすくて面白いので、何度か見てイメージをつかんだ。
HTBウェブサイトによると、ディレクターの藤村さんは野田さんのファンのよう。

みどりさんとどうでしょうの話をしていると、野田さんが「なんだそれ、面白いのか?」とポツリ。
返答に困っていたら、みどりさんが「野田さんが好きかどうかはわかりません」とピシャリ。

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