ユーコン川をカヌーで下る⑦ ユーコン川ツーリング開始(7月18日)

要約

  • カヌーピープルの客でクマに襲われた人はいない
  • 良いキャンプ地は川地図に書かれている
  • 初日からクマに会う
カヌーピープルオーナーのスコットさん

出発日、重たいベアバレルと100リットル超の防水バッグなどを2回に分けてカヌーピープルまで運んだ。

受付にいたのは、前日まで店にいなかったオーナーのスコットさん。野田さんの友人で、野田さんに紹介されて来たと伝えると喜んだ。

スコットさんのクマ対策

スコットが道具の説明をしてくれた。
やっぱりクマが心配なのでそう伝えると、「きちんとやるべきことをやってたら大丈夫。火傷も切り傷もそうだけど、旅で起こる問題は大体バカなことをした時に起こるもんだよ」と彼はいった。カヌーピープルの客でクマに襲われた人はいないという。

「ベアバレルの上に洗った食器を置いておくといい。クマが触って食器が落ちたら音がするから『おっと問題発生だぞ』と教えてくれる」とスコットは言った。

なるほどそれは頭がいいと思ったが、出発してから思った。
で、その後はどうすればいいんだ?

出発

午前10時半、出発。スーツケースはカヌーピープルが預かってくれた。

初めてのカナディアンカヌーは滑るように水面に出た。
流れは速く、カヌーピープルの建物があっという間に通り過ぎた。シングルパドルの操作法はまだぎこちないが、この後、嫌というほど練習できるだろうと思った。

快調にカヌーが流される場所があれば、定期的に1キロ以上ある池のようなの淀みが訪れた。離陸した水上飛行機が頭上を通り過ぎ、遠くの木にはハクトウワシの姿も見える。

水際のアシにルアーを投げたり、トローリングしたりしてみたが、残念ながら当たりはなかった。どんな場所に魚がいるかは、まだ手探りだ。

ユーコン川のキャンプ地

午後5時、地図にGood Campと書かれている場所に着いた。平らで広々としていて焚き火の跡もある。

そこで川で初めての旅行者に会った。旅行者はデンマーク人のジョナスとその彼女。ユーコンは3回目だという。「デンマークにはこんな川がないからね」と彼は言う。

カヌーピープルで買った地図にはキャンプ地の情報が多く書かれていて、次のようなレベルで分類されている。

  • Developed Camp(整備されたキャンプ場。ベンチや机、トイレもある)
  • Good Camp(平ら快適。ベンチなどがあることも)
  • Potential Camp(キャンプの可能性のある場所)

このほかExcellent CampやVery Good Campもあるが、Good Campとほぼ同じと考えて良いと思う。Excellentが腰までの雑草に覆われ、Goodが眺めも良い最高の場所だったこともあるからだ。おそらくは地図ができてからかなり時間が経っているかだろう。もちろん、これらのキャンプ地以外にテントを張ることも可能だ。

今日たどりつけそうな範囲にもGood Campはまだありそうだったので、僕は先に進んだ。

クマ出現。レイクラバージュへ

写真:レイクラバージュ入り口

少し行くと全長52.5キロの細長い湖、レイクラバージュに入る。パドラーはここを横断しなければならない。

日が傾き、光が暖かい黄色に変わってきた。茂みでガサガサという音がしたので目を向けてみるとクロクマが顔を出した。やっぱりいるんだ。でもまさか初日から出会うとは。

右岸の方が沿岸が起伏が少ないので岸沿いに安全に進めるとされていて、その通りに進んだ。ただ数時間漕いで、自分が地図上のどこにいるのかわからなくなった。地図が示すGoodCampがどこなのか全くわからない。

GoodCampを突き止めるのは諦めてビーチに上陸し、テントを張った。焚き火の跡があり、以前にもキャンプした人がいるようだった。

初めてのカナダのキャンプ地。水辺から10メートルも離れればそこは森となっていた。さっきクロクマがいたのもこんなところだった。ビーチにはしっかり熊の足跡もあった。

初めてのユーコンキャンプで疑問だらけだった。食料はどこに置こけばいいのか。いざという時に逃げられるように、カヌーはテント近くに置くべきだろうか。森で用をたす際は、どれくらいまでが安全なのか。何もわからなかったが、とにかく自分が思う正解を信じるしかなかった。

食事を終えてテントに入り、寝袋に潜り込んだが、風音が全てクマの足音に聞こえた。最初は何度も飛び起きたが、疲れていたのか、しばらくするとすぐに深い眠りについてしまった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA