最短ユーコンは何日か?僕が試した結果

 

 

テスリン川からユーコン川の344キロを7日で下ってきた。
この時期「たっぷり8日間は必要」という行程を1日半短縮できたわけなのだけれど、その分それなりに満身創痍だ。

ユーコンの川下りを楽しむにはどれくらい必要か。
「出国から帰国までのトータルで12日」
それが僕の仮説で、その通りにやり終えた。

なぜ最短を考えようと思ったかというと、やはり日本人にとって長期休暇の取得は困難だからだ。
僕も会社勤め時代には、ましてや経験や土地勘もない状態では無理だった。

では12日間の日程でユーコンを「楽しむ」ことができたのか。
答えは少し難しい。
最短の本当によいプランを作るには、もう少しの工夫が必要だ。

まずはここに旅のアウトラインを記して、全体を振り返ってみたい。

※今回の最短考察には「水上飛行機やエンジン付きボートでレイクラバージュを超えてからスタートする」という選択肢は除外。

※内容はあくまでの参考に!プラン設定はご自身の責任で!

行程

9月5日
午後4時25分 関西国際空港をエアカナダルージュで出国。
午前10時(時差による) バンクーバー着。
午後1時 ホワイトホース行きに搭乗。
午後3時過ぎ、ホワイトホース着。友人宅泊。

9月6日
カヌーピープルにてレンタルの支払いを終える。アウトドアショップ、スーパー、ガソリンスタンドなどを自転車でまわり、準備を終える。

9月7日
午前10時にカヌーピープル集合。送迎の車でスタート地点のジョンソンズクロッシングへ。正午 ジョンソンズクロッシング着
午後1時5分 ツーリングスタート。
午後6時半 Cameron Creek 手前約6キロ(推定)にてキャンプ。
天候:曇り時々晴れ。
移動距離:約30キロ。
平均速度:6.6キロ

9月8日
午前8時15分、出発。
午後6時半ごろ、ユーコン川合流地点まで104キロの場所に着。
天候:雨時々晴れ
移動距離約:60キロ
平均速度:6キロ

9月9日
午前9時50分、キャンプ地発。
午後5時半ごろ、ユーコン川合流地点まで約43キロ(推定)にてキャンプ。
天候:晴れ→雨
移動距離:約60キロ
平均速度:8キロ

9月10日
午前10時35分、キャンプ地発。
午後4ー5時ごろ フータリンカ着(到着時間メモ忘れ)
天候:晴れ。夕暮れ時間帯から雨。
移動距離:約45キロ
平均速度:7.5キロ

9月11日
午前9時、フータリンワ発。
午後4時55分、Erickson’s Woodyard着
天候:曇りのち晴れ
移動距離:約80キロ
平均速度:10キロ

9月12日
午前10時20分、Erickson’s Woodyard発
午後5時ごろ、カーマックスまで30数キロの地点でキャンプ。
天候:晴れ
移動距離:約60キロ
平均速度:9.2キロ

9月13日
午前9時10分、キャンプ地発
正午、カーマックス着。コールマインキャンプ場にて滞在。
天候:晴れ
移動距離:約30キロ
平均速度:約10キロ

9月14日
午後4時、ハスキーバスでカーマックス発。
午後6時ごろ、ホワイトホース空港着。同空港宿泊。

9月15日
午前8時、飛行機でバンクーバーへ。本来の出発時間は6時だったが、航空会社の都合で変更。
正午前、関空行きエアカナダルージュ、バンクーバー発。

9月16日
午後3時ごろ、関西国際空港着

※平均速度についてはキャンプからキャンプまでの時間と移動距離を大まかに割って計算したもの。昼食などの時間も含まれているので、純粋な速度ではない。漕ぐ力については、日によってそれほど大きな差があったとは思えない。なので、エリアごとの流速を比較する参考にしてもらいたい。数値的には序盤が遅く、終盤に行くにつれて速くなっている。実際、テスリンの前半は流速が非常に遅く(レイクラバージュと変わらないと思ったくらい)、後半に流れを感じるようになり、ユーコンに合流してからはさらに早くなったと感じている。

この時期(9月中旬)について

この時期のテスリン川は水量が少なく、流れが遅い。カヌーピープルからは「必要な日数はきちんと8日とっておいた方がいい」と言われた。逆にユーコン川はホワイトホースダムからの放流がかなりあるので、それほど流量は少なくない。

午前6時から午後9時ごろまではライトなしでも活動できる。
日照は日の出が午前に8時、日の入りは午後7時くらい。

2017年はという前置きつきだが、晴れた日には朝の気温は氷点下近くまで下がった。雨や曇りの日はそこまで冷え込まない。ただ当然、曇りや雨の昼間漕いでいる間は気温が上がらないので肌寒い。雨の日などは薄いダウンを着込んで漕いだ。

カヌーピープルのスコット曰く、秋は動物が水辺に寄るので、夏よりも野生動物が見える可能性が高い。

ツーリング前後の日程について

ツーリング前後の日程は最小限に抑えた。なので、ツーリング後のホワイトホース滞在は空港泊のみで、土産を買う時間などはほぼない(ホワイトホース空港の土産屋は朝6時でも空いていた)。

【前】ホワイトホースでの準備は1日。自転車で各店舗を回ったが、時差ボケで昼寝をしたということもあり、時間はややぎりぎりだった。慣れていないなら、やはり最低1日半(午前にホワイトホースに着く便で行って、翌日丸一日)あった方が安心。

【後】カーマックスからホワイトホースまでの移動手段「ハスキーバス」は数日に一度しか運行していないので、短期ユーコンでのツーリング期間はハスキーバスのスケジュールをベースに組むことになる(グループでの旅なら、予算と相談の上でカヌーレンタル会社の送迎を頼むのもあり)。

ホワイトホース空港は24時間空いていて、ベンチや地面での宿泊が可能。ターミナルの端にあまり使われていないスペースがあり、広くて静かで快適。空港職員自ら「あの場所が静かで寝やすいよ」と教えてくれた。

必要日数について

前述のとおり、「この時期のテスリンはきちんと8日(レンタルパッケージの日数が8日)見ておいた方がいい」と伝えられていた。

結局僕は6.5日(0.5は最終日は正午に到着したという意味)で漕ぎ終えたわけだけれど、これは休息日もとらず頑張って漕いでの結果だ。他の人に比べても速かったと思う。ツーリング中6〜7組のグループを抜いたが、抜かれることはなかった。「楽しむ」ために余裕を持って漕ぐには、やはり8日は必要だと思う。

僕が頑張って漕いで1日半短縮したのは、8日目の夕方に出発するバスを予約していたからだ。ツーリングに8日目に到着して、その夕方にバスで出発では、荷物の整理もできないし、シャワーも浴びられない。それに「もし遅れたら」という不安がつきまとう。なのでゴールしてから1日は余裕があるように目指して漕いだ。

ちなみに、少しでも多くの進むために必要なのは、「頑張って漕ぐ」もそうだけれど、それ以上に「少しでも長く水の上にいる」である。僕は上陸を控え、昼食をカヤックの上で、流れながらとることもあった。(体力を使うので昼食は2回。必ず片方は上陸をしてスープやコーヒーなど暖かいものをとった)

そんな余裕がない旅は焦りを生んで危険だし、精神的にも辛いので、オススメはしない。

結論:最短でユーコンを楽しむためには

今回の条件「9月」「テスリンーユーコンの344キロ」「1人で」「カヤック」「関空から関空までで12日」という条件はタイトであったという結論から、条件を変えて他の可能性を探ってみる。

なお、1人の場合、カヌーよりカヤックの方が船足が早いのでカヤックにしたが、カヤックはいろいろと癖があり、カヌーより多くのスキルが必要。これについては別に書く。

以下、プランの改善案を生まれる余裕が多いと思われる順に並べる。

①日程を13日以上取る。【推薦】
川の上の日程をきちんと8日間とって、9日目にホワイトホース行きのバスに乗る。

②9月ではなく、7月〜8月中旬にする
テスリン川の流量が多く、移動速度が早まるため、余裕が生まれる。

③9月なら全行程ユーコン(ホワイトホース〜カーマックス)にするという選択肢も。
全行程ユーコンは荒天時には危険が高まる「レイクラバージュ」があるため避けた。しかし、その不安要素を除けば、9月でも流量が安定していて距離もやや短いユーコンはいい。

【ユーコンとテスリンの8日間レンタルパッケージの比較(カヌーピープル利用の場合)】

●ユーコン 距離:320キロ 初日のツーリング開始時間 10時(時期により開店時間は異なる可能性あり)
●テスリン 距離:344キロ 初日のツーリング開始時間 12時30分(2時間程度の移動時間があるため)

実際、今回僕より1日早く漕ぎ始めた日本人の男性が「ユーコン川320キロ、シングルパドルのカヌーを1人で」の条件で7日間で漕ぎ終えている。レイクラバージュを難なく漕ぎ終えた場合、難易度はユーコンの方が低いのではないか。

上記を踏まえ、カヌーカヤックのレベル別に、できるだけ限られた日数でユーコンを楽しむための日程を提案してみたい。

●初級(カヌーカヤックの経験はあるが、趣味として楽しんでいるわけではないという人)
→ 7月中旬〜8月中旬 ユーコンorテスリンをカヌーで。カヌー1艇には必ず2人で乗って漕ぐこと。休暇は13日。ホワイトホース観光もするなら14日。

●中級(カヌーカヤックを趣味として楽しんでいる人)
→ 初級が最も安心安全の最短プランと考え、上記プランの改善案を参考に変更。

●上級(カヌーカヤックを体を鍛えるほどやっている人)
→僕と同じ条件でももう少し余裕を持っていけると思います。

 

 

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