ユーコンと健康 川を下りながら何を食べていたのか?

 

 

「ツーリング中は何を食べていたの?」とよく聞かれるのだけれど、あまり自慢できるようなものは食べていない。

ただ、今回のツーリング中は「体に良いものを食べよう」というテーマにして、体に悪い食べ物は極力遠ざけた。

ダイエットとか云々よりも、食生活を変えることで、思考がクリアになればいいと思ったからだ。

参考にしたのはこちら書籍。
『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)

この本はざっくりと説明すると、体に良い食品と悪い食品、その科学的理由を説明している。

この本からユーコンでの食事に応用したのは次の点だ。

・何をおいても野菜を食べる。しかし今回の旅では、かさばる上に傷みやすい野菜を大量に持っていくのは困難だった。なので「最も有益な食べ物の一つ」とされているアボカドを大量に持っていった。

食べておいしい一価不飽和脂肪酸の植物性供給源であるアボカドは厳密には果物だが 、含有する栄養素ははるかに野菜に近い 。あなたが食べることができる最も完全無欠な食品の一つだ 。アボカドの唯一のマイナス面は 、炎症を伴うオメガ 6脂肪酸が多いことなので 、たくさん食べるならオメガ 3の摂取量を引き上げるべきである。(同著より引用)

・良質の油をバターからとる。
同著では「グラスフェッドバター」が最も良いとされていたが、ホワイトホースのスーパーでは見つからなかったため、一番高価なバターを買った。

・コーヒーにバターとMCTオイルを入れて朝食にする。
コーヒーに良質のバターを大さじ1〜2杯、MCTオイルを大さじ1〜2杯入れて飲む。
たいていの朝食はこれだけか、ゆで卵1つ程度をプラス。

コーヒーに加えるミルクをバターに置き換えると、体に良いことがいくつかある。コーヒーに含まれ、パフォーマンスを手助けする抗酸化物質ポリフェノールの一つが、クロロゲン酸と呼ばれるものだ。ミルク、ハーフ&ハーフ(牛乳とクリーム半々 )、クリームなどを入れると、乳タンパク質のカゼインをコーヒーに加えることになり、クロロゲン酸は3・4倍も生物学的利用能が低下してしまう 。カゼインは発酵バターにはほとんど、ギーにはまったく含まれない。すなわち、加えるものをミルクやクリームからバターに切り替えれば、あなたのコーヒーの抗酸化物質は3・4倍に増えるのだ!また、すでにご承知のとおりバターには酪酸塩も含まれているから腸が清められ、脳の炎症がただちに低減される。(同著より引用)

MCTオイルについての説明は別のホームページから引用。

・消化吸収が早く、すぐエネルギーに転換。
・脳と体の新エネルギー【ケトン体】を生産
出典:仙台勝山館Cocoil

食事の記録は次の通り

【1日目】

軽い昼食 アボカド 0.5個、ユーグレナ1袋
夕食 ステーキ、米少し

(メモ)出発前にサーモンベーグルを食べていた。寝るまでパワーがあった

初日は豪勢にサーロインステーキ!

【2日目】

朝食 MCTバターコーヒー

昼食 チョコレートバー、ゆで卵?、バター?

夕食 記録なし

(メモ)昼食についてもうろ覚え。しかしとにかく栄養の摂取量が少なかったのか、夕方にはへろへろだった。

序盤、アボカドは硬くて食べられる代物ではなかったため、焚き火でグリルした。焼き芋のように柔らかくなる。

【3日目】

朝食 MCTバターコーヒー

昼食① ゆで卵1個、アボカド0.5個、バター1片

昼食② ベーコンの雑炊、バター入りユーグレナ

夕食 サーモンのグリル、アボカド、米?、高校生グループが差し入れてくれたパンケーキみたいなの。

(メモ) この日から昼食は2食に。1食目は船の上で軽食を済ませ、2食目は寒くて、加えてどうしても腹が減ったので上陸して作った。やはり食べないと力がでないと実感。

この写真の撮影日は終盤。だけれど、体が温まり、エネルギーにもなるベーコンスープ(時に雑炊)はこの日から定番になった。

【4日目】

朝食 MCTバターコーヒー、バターキヌア、アボカド

昼食① ゆで卵1個、バターキヌア、アボカド、野生のラズベリー

昼食② ベーコンキヌアスープ

夕食 高校生が差し入れてくれたサラダ、マッシュポテト?みたいなやつ。

(メモ) 夕食は釣りをしているうちに日が暮れてしまい、雨上がりで火を起こすのに苦戦していた時に高校生が持ってきてくれた。これがなければどうなっていたことか。

クランベリーはこの時期、キャンプ地の茂みなどで見つかる。フータリンワなどにも多い。貴重なビタミンC。

【5日目】

朝食 記録なし、高校生グループにいただいたブラウニー

昼食① アボカド、バター、キヌア、ゆで卵

昼食② ベーコンとキャベツの雑炊

夕食 パイクの水炊きバターソース、アボカド、米?

(メモ)ウイスキーの小瓶を少し。驚くほどうまい。

パイクの水炊き、バターソース。

【6日目】

朝食 記録なし

昼食① アボカド、バター、チョコレート

昼食② ベーコンのオムレツ、米

夕食 記録なし

ベーコンは匂いが強く、クマと遭遇しないために「避けるべき」とされている。なので匂いには最大限に気を配った。写真はジップロックから空気を抜いて真空にしているところ。これはニュージーランドの釣り船船員が、乗客に魚を持って帰らせる時にやっていた技。

【7日目】

行動食のみ。アボカド、ゆで卵

総論

序盤はエネルギー不足気味で、途中から昼食を2食に増やすこととなった。死ぬほど美味しいチョコレートバーも味わった。
満腹の食事はなく、だいたい腹5分目くらいの食事だった。やはり昼食以降は7分目くらいまでは食べないと、パワーが出ない感じ。

ただし、体に良い食品ばかりをとったのも良かったのか、ツーリングを終えた後の思考はクリアだったし、身体も軽いように思えた。
もう一点、ツーリングにはほとんど酒を持ち込まなかった。ウイスキーの小瓶1つのみ。普段中毒的に飲んでいるので、それも体がすっきりした原因かも。